海外の再エネ証書 International RECs (I-RECs)

海外の再エネ100%電力調達にむけて 

いま、世界中の政府・企業がネットゼロをキーワードに脱炭素化の取り組みを加速させています。企業が自らの事業の使用電力を100%再エネで賄うことを目指す国際的なイニシアティブ“RE100”には世界で300社以上が加盟、日本からも50社超の先進企業が参画しています。生態系や天然資源に負荷をかける直線型経済モデルからの脱却、および循環型経済への転換はグローバルな課題として様々な分野で取り組みが進められており、温室効果ガス排出量が大きい電力部門においても、従来の化石燃料から再生可能エネルギーへの転換は不可避となっています。

タイ・バンコクに本社を置くグリーンアンドブループラネットソリューションズでは、グローバルに事業を展開する電力消費者向けに、I-RECをはじめとする日本国外の再エネ証書の提供を行っております。また、再エネ発電事業者には、環境価値の証書化のご提案を行っております。タイ国内外を問わず、日本語にてご相談対応も承っておりますので、海外における再エネ証書に関するご相談は、こちらからお問い合わせください。


I-RECの概要(約4分)


 

なぜいま再エネ調達なのか?

企業や自治体にとって、再エネ電力を活用することは環境面の貢献だけにとどまりません。投資家は、投資対象企業の選定に際して、自然エネルギーを積極的に利用しているかどうかを評価するようになってきています。企業は、取引先やサプライヤーの選定に際して、再エネへの取り組みや温室効果ガス排出量を評価しています。例えば、ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン傘下のポルシェは、2030年までにバリューチェーン全体をカーボンフリーとする目標の下、2021年7月1日、部品サプライヤーに対し、同社への納品部品について100%再生可能エネルギーを使用して生産することを義務化することを発表しています。ますます多くの各国政府が、補助金や入札案件の条件や評価項目として、自然エネルギーを重視しています。もはや、再生可能エネルギーの重要性を無視していては競争できず、事業自体が立ち行かなくなる時代になってきています。

 

なぜ海外拠点における取り組みが重要なのか?

グローバル企業にとって、脱炭素の取り組みは国内拠点のみにとどまりません。会社全体のカーボンニュートラルを目指すためには、海外拠点が所在する国の電力事情を把握するとともに、各国の事情に合わせて取り組みを進めなければなりません。RE100においては、電力調達における地産地消の原則が示されています。したがって、タイの工場で消費する電力は、タイの再エネ発電によって調達するのがグローバルなスタンダードとなっています。

 

再生可能エネルギー証書I-RECとは

海外においては、いくつかの再エネ証書制度が運用されています。タイでは、オランダに本部を置くInternational REC Standard Foundation (I-REC Standard)が管理するI-REC(International Renewable Energy Certificate)が発行されています。I-RECは主に新興国で普及が進んでいる再エネ証書制度であり、GHGプロトコルやRE100、CDPといったグローバルなイニシアティブで信頼性が認められた制度です。

 

証書 対象国・地域 証書管理システム
GO
(Guarantee of Origin)
欧州連合(EU)加盟 28 カ国

アイスランド、ノルウェー、スイス

EECS(European Energy Certification System)

または国別のシステム

REC
(Renewable Energy Certificate)
米国、カナダ、プエルトリコ 地域・州別のシステム
I-REC
(International Renewable Energy Certificate)
アルゼンチン、ブラジル、チリ、中国、コロンビア、コスタリカ、コンゴ、ドミニカ、エジプト、エルサルバドル、ガーナ、グアテマラ、ホンデュラス、インド、インドネシア、イスラエル、ヨルダン、ナイジェリア、マレーシア、メキシコ、モロッコ、オマーン、パナマ、ペルー、フィリピン、ロシア、サウジアラビア、スリランカ、シンガポール、南アフリカ、南スーダン、台湾、タイ、トルコ、UAE、ウガンダ、ベトナム(2020 年 12 月時点) 国・地域別のシステム

出所:企業・自治体向け電力調達ガイドブック第4版(2021年版)

 

RE100の技術要件改正について

RE100の技術要件が2022年12月に改正され、2024年1月から順次適用開始になります。主な改正点は以下の2点です。

  • 電力を購入する場合には、運転開始から15年以内の発電設備から調達すること。
  • バイオマスと水力は持続性が担保されたものであること。

 

サービスのご案内

  • 発電事業者向け:
    弊社では、発電事業者(タイ国内外を問いません。日本国内で再エネ発電を行っている事業者の方への提案を強化しております)の方向けに、I-RECの発行に係るサポートおよびコンサルティング、販売先の紹介等を行っております。
  • 電力消費者向け:
    I-RECの購入やネットゼロに向けた取り組みをご検討の事業者向けに、I-RECの調達、販売および脱炭素関連コンサルティングを行っております。日本語にて対応可能です。

 

証書の購入方法

電力消費者の方が購入する際の流れは以下の通りです。

  1. 概算見積の依頼(お客様 ⇒ 弊社)
    弊社まで以下をご連絡ください。
    ①国(基本的にはオフセットする施設の所在国と同一であること、その他の指定があればご連絡ください。)
    ②数量(MWh、概算段階ではおおよその数量でも構いません)
    ③ビンテージ(発電時期。オフセットする時期と大きく離れないこと。)
    ④技術(太陽光/風力/バイオマスなど。指定なしでも可。)
    ⑤納期(いつまでに証書が必要か)
    ⑥その他の条件(発電所のCOD、第三者認証など、その他の条件があればご教示ください)
  2. 概算見積の提示(弊社 ⇒ お客様)
  3. 正式見積依頼(お客様 ⇒ 弊社):購入する意思決定の直前(1週間程度)に、上記①~⑥の確定情報をご連絡ください。
  4. 正式見積の提示(弊社 ⇒ お客様):通常、見積有効期間は1週間程度になります。
  5. 発注(お客様 ⇒ 弊社):発注の連絡(メールベース)、その後速やかに契約締結(必要に応じて)。
  6. 納品(弊社 ⇒ お客様):証書(PDF)をメール添付にてお送りします。
  7. 支払い(お客様 ⇒ 弊社):通常、納品から10営業日以内にてお願いしております(相談可)。

海外の再エネ証書に係るお見積もり・ご相談は、こちらよりお問い合わせください。

 

デバイスの登録方法

デバイス登録を検討している再エネ発電事業者の方は、こちらよりご連絡ください。

 

グリーンアンドブループラネットソリューションズのサービスの特徴

  1. 圧倒的な知見と専門性:
    国際制度の詳細を熟知した知見と専門性を活かし、発電事業者の方、電力消費者の方、双方の立場の方にご提案を行っております。
  2. グローバルな調達実績:
    海外との豊富なネットワークを活用し、グローバルに5億KWhを超える調達実績を有しています。
  3. 少量の調達も対応可:
    オフィス向けの少量の調達にも対応しています。
    弊社お客様の事例紹介:日本ピラータイ株式会社 http://www.pillar.co.th/html/jp-news007.html 

 

再エネ調達・脱炭素に係るご相談窓口(顧問契約プラン)

弊社では、再エネ調達・脱炭素に係る顧問サービスをご提供しております。

  • I-RECの仕組みがよくわからない
  • 再エネ証書とカーボンクレジットは何が違うのか?
  • どのカーボンクレジットを買うべき/買わざるべきなのか?どういったリスクがあるのか?
  • SBTiネットゼロ基準では再エネ証書やカーボンクレジットは認められるのか?

など、ちょっとしたことやよくわからないことに多大な時間や労力が費やされ、お悩みではありませんか?

弊社の顧問サービスでは、些細なことでも電話やメールでお問い合わせいただければ、迅速にご回答させていただきます。貴社の業務効率向上にお役立てください。お客様のご事情やご要望に応じて、リーズナブルなプランをご提供しております。本サービスのお申し込み、ご質問等はこちらよりご連絡ください。

ご契約プラン 何かのときに気軽に聞きたい Aプラン がっちりサポート Bプラン
料金 月額 3,800 THB(税別) 月額 15,000 THB(税別)
相談時間 〜年12時間(月平均1時間程度) 〜年48時間(月平均4時間程度)
電話・メール相談 〇(月1時間程度) 〇(月4時間程度)
オンライン相談 〇(月1時間程度) 〇(月4時間程度)
訪問相談 △(弊社オフィスへのご来訪は可) 〇(遠方の場合は別途交通費請求)
言語対応 日本語・タイ語・(英語) 日本語・タイ語・(英語)
書類のチェック
簡単な書類の作成 ×
  • ご契約期間は1年~とさせていただいております。
  • 上記プランに限らず、柔軟に顧問契約の内容を決めさせていただくことも可能です。お問い合わせフォームよりご連絡ください。

 

海外の再エネ証書に係るご相談は、こちらよりお問い合わせください。

 


 

FAQ よくある質問

 

1. I-RECとは何ですか?

中国や東南アジア、中南米、中東・アフリカなどの新興国を中心に普及が進んでいる再エネ電力証書です。本部はオランダにあり、国際的に信頼性が認められた証書制度です。

2. I-RECの単位はありますか?

1 REC = 1 MWh として、証書化・取引されます。

3. I-RECに使用期限はありますか?

使用期限はありませんが、GHGプロトコルやRE100では、使用する時期と近い時期の発電を示す証書であることがビンテージ要件として課されています。合理的でない古い証書の使用は認められません。

4. I-RECの対象となる再エネ電源はなんですか?

太陽光、風力、水力、バイオマス、バイオガス、地熱が再生可能エネルギー発電源として認められています。

5. I-RECはどうすれば発行(再エネ発電事業者)/購入(電力消費者)できますか?

弊社グリーンアンドブループラネットソリューションズでは、すべての手続を一貫して代行、ご提供しております。日本国内外のお客様に、ご希望に沿う形でのご提案を行っております。こちらよりお問い合わせください。

6. I-RECを購入する場合、既存の電力契約や電気価格はどうなりますか?

I-RECは、既存の電力契約や価格に影響を与えるものではありません。電力とは切り離された環境価値として、ネットゼロを目指す環境先進企業が排出量のオフセットのために購入します。

7. 再エネ証書とカーボンクレジットは何が違うのでしょうか?

分かりやすい違いは、取引単位です。再エネ証書は電気の話なのでMWh単位にて、一方、カーボンクレジット(カーボンオフセット)は二酸化炭素換算排出量(CO2 Ton)を単位として取引されます。また、再エネ証書は「電源トラッキング」をコンセプトとする一方、カーボンクレジットは「ベースラインと比較したときの二酸化炭素排出量削減効果」を測定するので、プロジェクトの登録に際しての追加性に対する要件、企業が利用する際の時間的(ビンテージ)/地理的要求、などにも違いがあります。SBTi’のネットゼロ基準( Net-Zero Standard )などの国際基準においても、こういったコンセプトの違いが反映されています。

8. 再エネ証書を購入するときの注意点を教えてください。

再エネ証書のコンセプトは、「電源トラッキング」です。「どこで、どういった技術によって、いつ発電された電気を使いたいのか」、個人・組織として方針を検討し、その方針にあった調達を行うことで、より有意義な再エネ調達が実現できることでしょう。またお見積もりに際しては、いつ証書を受領したいのか、納期のご希望もご連絡ください。貴社のニーズに合わせた形で、世界各国の証書をご提案いたします。