タイ 化学物質管理・化学品コンプライアンス
タイ有害物質法コンプライアンスサービス
化学品は、多くの業界で利用される裾野が広い製品です。一方で、多くの化学品には環境や健康に悪影響を及ぼす有害な特性があり、タイも他国と同様に様々な関連法令によって化学品を規制・管理しています。しかし、タイ語で公布される複雑な化学品法令を日本人が理解することは非常に困難です。そのため、多くの企業が法令に関する正確な情報の不足に起因するトラブルや現場ローカル担当者のマネジメント、規制当局とのコミュニケーションに悩みを抱えています。
グリーンアンドブループラネットソリューションズでは、タイの化学品法令に関わる豊富な知見とコンサルティング実績を活かし、お客様のコンプライアンスおよびビジネスの円滑化をサポートしております。
タイ有害物質法の概要および弊社サービスのご案内:資料ダウンロード(PDF)
タイの化学品法令に関するご相談窓口(顧問契約プラン)
弊社では、タイにおける化学品コンプライアンスのための顧問サービスをご提供しております。
- 通関で化学品が止まってしまって輸入できない。
- 有害物質の輸入許可申請が当局に受理されない。
- CBI手続きのための国外製造者や取引先との調整が上手くいかない。
- 日本本社から来た現地法令に関する問い合わせへの回答に困っている。
- 現地ローカル担当者の経験が浅いため、サポート体制を強化してあげたい。
- タイの法令や必要な手続きがわからないため、現地ローカル担当者が何をやっているのかわからず、ブラックボックス化してしまっている。
- タイ語の書類が読めず、現場担当者とのコミュニケーションに非常に時間と労力がかかってマネジメントが困難。
- 監査にきた当局担当者に危険化学品倉庫の問題点を指摘されたが、どこをどう対応すべきかわからない。
など、ちょっとしたことやよくわからないことに多大な時間や労力が費やされ、お悩みではありませんか?
弊社の顧問サービスでは、些細なことでも電話やメールでお問い合わせいただければ、迅速にご回答させていただきます。貴社の業務効率向上、現場業務のマネジメント強化にお役立てください。お客様のご事情やご要望に応じて、リーズナブルなプランをご提供しております。本サービスのお申し込み、ご質問等はこちらよりご連絡ください。
ご契約プラン |
何かのときに気軽に聞きたい Aプラン |
がっちりサポート Bプラン |
---|---|---|
料金 |
月額 3,800 THB(税別) |
月額 15,000 THB(税別) |
相談時間 |
〜年12時間(月平均1時間程度) |
〜年48時間(月平均4時間程度) |
電話・メール相談 |
〇(月1時間程度) |
〇(月4時間程度) |
オンライン相談 |
〇(月1時間程度) |
〇(月4時間程度) |
訪問相談 |
△(弊社オフィスへのご来訪は可) |
〇(遠方の場合は別途交通費請求) |
言語対応 |
日本語・タイ語・(英語) |
日本語・タイ語・(英語) |
書類のチェック |
△ |
〇 |
簡単な書類の作成 |
× |
〇 |
- ご契約期間は1年~とさせていただいております。
- 上記プランに限らず、柔軟に顧問契約の内容を決めさせていただくことも可能です。お問い合わせフォームよりご連絡ください。
担当者プロフィール
梅山 研一
マネジングダイレクター
グリーンアンドブループラネットソリューションズ
10年以上にわたってタイの有害物質法やその他環境関連法令のリサーチ&コンサルティング業務に従事。2016年からタイ現地法人にて、日系製造業を中心に環境労働安全衛生コンプライアンスのためのコンサルティングサポートを提供。タイ有害物質法についても、現地で日々規制当局との折衝・調整等を行っており、法令の要求および実務に精通。アジア工科大(タイ・バンコク)環境工学修士課程修了。ユネスコ水教育研究所(オランダ・デルフト)環境科学修士課程修了。公害防止管理者(水質1種)。
【主な講演実績(外部セミナー)】
- CNセミナー:CBAM(炭素国境調整措置)に関するタイでの現状と対応状況、今後に向けた対応・準備の方向(在タイ日本国大使館・JETRO、2023年9月@在タイ日本国大使館)
- Tokyo SME Business Week 2023:知っておくべきタイの環境法令と脱炭素等の最新トレンドについて(東京都中小企業振興公社タイ事務所、2023年7月@オンライン)
- タイの化学品規制および再エネ証書I-RECについて(バンコク日本人商工会議所化学品部会・環境委員会、2022年12月@バンコク)
- グローバル及びタイにおけるカーボンニュートラルの現状について(神奈川県企業会、2022年9月@オンライン開催)
- カーボンニュートラルに向けた企業の再エネ調達(タイ工業団地の日本企業連絡会、2022年6月@オンライン開催)
- タイWEEE法案について(バンコク日本人商工会議所EDC委員会、2021年6月@バンコク)
- タイ化学物質規制解説(日系大手化学品メーカー担当者勉強会、2021年2月@オンライン開催)
- タイ環境法令の最新動向(埼⽟県タイサポートデスクおよび東京都立産業技術研究センター共催セミナー・ビジネス交流会、2020年9月@バンコク)
- タイの環境法令と環境影響評価(EIA)制度(日系大手自動車部品メーカー環境担当者勉強会、2019年4月@チョンブリ)
- タイの化学品安全管理に関する情報提供(経済産業省委託事業、2019年3月@カンボジア・プノンペン)
- タイの環境法令と最新の規制動向(埼玉県タイサポートデスク主催セミナー ・交流会、2018年10月@アユタヤ)
- タイの環境法令と最新の規制動向(日系大手自動車メーカーグループ環境担当者勉強会、2018年3月@バンコク)
- タイ環境法令の最新動向(JETROバンコク SBICミーティング、2017年3月@バンコク)
タイの化学品法令に関する手続きの実務サポートおよびコンサルティング
複雑なタイの有害物質規制に対応するため、法令に精通した日本人およびタイ人の専門家が日本(エンヴィックス有限会社)およびタイ現地(GBP社)にてサポートさせていただきます。以下の手続きをはじめ、化学品コンプライアンスに係る各種手続きの申請書類作成および提出、関係者の調整、当局との折衝など、ワンストップにてトータルサポートを提供いたします。
- 有害物質の届出申請(第2種有害物質)
- 有害物質の製造、輸入、輸出、保有に係る許可申請(第3種有害物質)
- 有害物質の登録申請(第2種、第3種有害物質)
- 既存物質登録申請(リスト5.6に係る有害物質)
- SDSおよびラベルの作成
- CBI手続き
- 保管に係る法規制対応
- その他、タイの化学物質規制に係るご相談対応
以下より、有害物質法の概要および弊社サービスのご案内資料(PDF)をダウンロードいただけます。ご利用ください。
タイの有害物質法について
現在タイの化学物質管理政策は、ハザードベースからリスクベースへの過渡期にあり、有害物質法のもとで国際的な潮流に合わせた管理制度の導入が進められています。現在、タイでは仏暦2535年(1992年)に制定された有害物質法の下で、工業用有害化学品が規制されています。
有害物質法(Hazardous Substances Act B.E. 2535 (1992))は、仏暦2510年(1967年)毒物法に代わるものとして1992年に制定された法律であり、タイにおける有害化学物質管理の法的基盤を構築する重要な環境関連法です。本法にもとづき、同国では工業省次官を長とする有害物質委員会(Hazardous Substance Committee)が設置されています(第6条)。
有害物質法において、有害物質は以下のように定義されます。
1. 爆発物
2. 可燃物
3. 酸化物、過酸化物
4. 毒性物質
5. 健康有害物質
6. 放射性物質
7. 遺伝子変異をもたらす物質
8. 腐食性物質
9. 刺激性物質
10. 人、動物、植物、財産、環境に被害をもたらす可能性のある化学物質もしくはその他の物質
なお、有害物質は、第1種有害物質から第4種有害物質まで4分類され、これら有害化学物質を製造、輸入、輸出、所有する者には、以下の要件が課されます(第18条)。
1. 第1種有害物質:法令に従って、製造、輸入、輸出、所有を行う。
2. 第2種有害物質:製造、輸入、輸出、所有に際し、届出を行う。
3. 第3種有害物質:製造、輸入、輸出、所有に際し、当局の許可を取得する。
4. 第4種有害物質:製造、輸入、輸出、所有が禁止される。
有害物質リストについて
本リストは、有害物質法の規制対象となる化学物質が列挙されているリストです。有害物質法は、工業大臣に対して有害物質の名称を官報で公示する権限を与えており(第18条)、この規定に基づき、1995年、最初の有害物質リストが公布され、後2003年に全面的に改正されました。その後複数回にわたってリストの改定が行われましたが、各改定版では変更・削除・追加する項目だけを告示の本文中で指定するのみで、その都度有害物質リスト全体が新たに作り直されているわけではなく、非常にリストがわかりにくい構成となっていました。そのため、2013年9月、工業省は、それまで数回にわたって個別に改定されてきた個々の有害物質リストを統合した新たな有害物質リストを“工業省告示:仏暦2556年(2013年)有害物質リスト”にて公示、施行しました(これにより、従来のリストはすべて廃止)。さらに、2015年、“工業省告示:仏暦2558年(2015年)有害物質リスト(第2版)”によって同リストが改正され、リスト5.6として特性に基づく規制物質グループが追加されました。これにより、これまで化学物質名称およびCASナンバーで管理してきたリストに、爆発物や可燃性などの特性に基づくより広範な化学物質が加えられることとなりました。
【有害物質リストの構成】
リスト1:農業局(Department of Agriculture)が主管する有害物質
リスト2:漁業局(Department of Fisheries)が主管する有害物質
リスト3:畜産振興局(Department of Livestock Development)が主管する有害物質
リスト4:食品医薬品局(Food and Drug Administration)が主管する有害物質
リスト5:工業事業局(Department of Industrial Works)が主管する有害物質
リスト6:エネルギー事業局(Department of Energy Business)が主管する有害物質
リスト原文は、以下よりご確認ください。
No. |
法令名称 |
制定日 |
公布日 |
施行日 |
---|---|---|---|---|
1 |
2013.08.28 |
2013.09.27 |
2013.09.28 |
|
2 |
2015.01.05 |
2015.02.19 |
2015.02.20 |
|
3 |
2016.12.14 |
2017.01.12 |
2017.01.13 |
|
4 |
2017.11.15 |
2018.01.11 |
2018.01.12 |
|
5 |
2019.09.04 |
2019.10.16 |
2019.10.17 |
|
6 |
2020.05.15 |
2020.05.19 |
2020.06.01 |
タイの既存化学物質インベントリーについて
タイ工業省は、2020年7月9日に、ウェブサイトにて「工業事業局告示:仏暦2563年(2016年)タイ既存化学物質インベントリー第1版」を公表しました。本インベントリーは、1995年から2017年までにタイ国内にて取り扱われた1万1474物質をDIWが初めてとりまとめたインベントリーです。タイでは、2015年にリスト5.6有害物質(特性に基づく規制物質グループ)を対象に製造、輸入の事実の届出制度を運用してきました。本インベントリーは、ウェブ上の検索システムとなっており、化学物質の名称や有害物質種別、分子式、CAS番号等のデータをベースに検索することができます。
タイ既存化学物質インベントリー・検索システム: http://inventory.diw.go.th/hazardous61/
グリーンアンドブループラネットソリューションズでは、タイ有害物質法に係るトータルサポートを行っております。ご質問・お問い合わせはお問い合わせフォームよりご連絡ください。