タイ工業省工業事業局(DIW)は、2022年2月9日、有害物質法に基づく有害物質リストの改正案を公表しました。改正案は、ペルフルオロオクタン酸(PFOA)および関連物質を新たに規制物質として追加する内容です。なおこれに先立つ2021年5月、すでにPFOAのリスト追加に関する意見募集が行われており、今回の意見募集は前回の結果を踏まえた2回目の実施となります。前回草案からの変更点として、EUのPOPs規則(2019/1021)を参考に、第4種の免除規定として意図しない微量汚染物質(UTC:Unintentional Trace Contaminants)に関する閾値が設定されています。規制対象物質と閾値は以下の通りです。

 

PFOAおよびその塩

Perfluorooctanoic acid

CAS No. 335-67-1

1.      閾値として≤ 0.0000025% w/wを設定。

2.      電離照射又は熱分解により生成されるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ミクロパウダーの場合には≤ 0.0001% w/w。

Ammonium Perfluorooctanoate

CAS No. 3825-26-1

Sodium Perfluorooctanoate

CAS No. 335-95-5

Potassium Perfluorooctanoate

CAS No. 2395-00-8

Silver Perfluorooctanoate

CAS No. 335-93-3

Perfluorooctanoyl Fluoride

CAS No. 335-66-0

関連物質

Methyl Perfluorooctanoate

CAS No. 376-27-2

閾値として≤ 0.0001% w/wを設定。

※  Ethyl Perfluorooctanoateも含む場合にはその合計値として。

Ethyl Perfluorooctanoate

CAS No. 3108-24-5

閾値として≤ 0.0001% w/wを設定。Methyl Perfluorooctanoateも含む場合にはその合計値として。