タイ工業省工業事業局(DIW)は、2022年4月25日、官報にて「工業省告示:仏暦2565年(2022年)工場の化学物質管理に関する安全対策」を公布しました。工場法の下で制定された本告示は、化学物質の安全管理に焦点を当てた法令として、工場法に基づくものとしては初めての法令です。この背景には、2021年7月5日に首都バンコクの玄関口であるスワンナプーム空港近くで発生した台湾系プラスチック工場(Ming Dih Chemical Co.,Ltd)の大規模な爆発事故があり、本告示により、すべての第3種工場には年間1トン以上保管又は使用する有害化学物質の情報を毎年報告することが義務付けられました。また、GHSに基づくタイ語のラベルおよびSDSによって作業員に適切な情報を伝達することも義務付けられました。本告示は、公布から180日後に発効し、段階的に運用が開始されます。
主な要求
- 年次検査および検査記録の保管
- 化学物質リストの作成
- 有害化学物質情報の報告
- タイ語のラベルおよびSDS
- 研修の実施および記録の保管
- 緊急事態の抑止計画の策定
- 訓練の実施
重要な要求の対応実施期限のまとめ
要求 |
対象 |
実施期限 |
有害化学物質情報の報告(初回報告分) |
告示末尾の24事業種 |
2023年4月20日 |
上記以外の事業種 |
2023年10月22日 |
|
GHS対応ラベルおよびSDSのタイ語対応 |
単一物質 |
2023年4月26日 |
混合物 |
2024年4月26日 |